11/25「(生)林檎博’18 - 不惑の余裕」ライブレポ

 (生)林檎博’18 - 不惑の余裕 

2018/11/25(日) さいたまスーパーアリーナ

 

アニバーサリーイヤーに二度も御尊顔を拝見できるとは……

しかも唯一チケット当たったのがお誕生日当日……

この反動で来年めちゃくちゃバチ当たらんか……

 

以下、一糸纏わぬネタバレ文となりますので、30日の福岡公演に行かれる予定の方はここで画面を伏せてください。

 

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「記憶の限り」を尽くしたライブレポ

 


大学決まったらバイトしてお金貯めて絶対東京事変のライブに行くんだと意気込んでいた高校三年の受験期、その年まさかの事変解散。

それならソロの林檎さんをと大学入学と同時に林檎班に入会。これが6年前の話。

 


4年前の林檎博'14年女の逆襲で始めてツアーに行けるはずだったのにその年病気が見つかって即入院、回復して一年後の百鬼夜行、こちらも再手術モロ被り。

行かせてくれないならもう手術なんてしないと喚いたせいで先生わりと困ってた。

 


そんなこんなで時が過ぎ、林檎班入会から6年目の今年5月、遂に念願のツアーに行くことができたんですよ、椎名林檎と彼奴等の居る真空地帯。

 

その直後に発表された20周年記念アリーナツアー。

それが今回の不惑の余裕」

 


エコパでの初日公演が終わった後に自分でセトリのプレイリスト作って、一ヶ月間は仕事終わってから家に着くまでの時間ずっと曲順通りに聴き続けた。

 

前回も今回もセトリ空で言えるくらいまで覚えてから臨んだのだけど、曲順覚えてるくらいの方がここでこの曲がくるのか!!ってびっくりしてそれだけで泣きすぎちゃうことがない。

曲のつなぎ方とかアレンジとか映像とかダンサーさんとか照明とか、全ての事象に注意を均等に分けられるから良い。

また、今回みたいにセトリにない曲がぶっ込まれたときの感動も大きい。

まあどっちにしろぼろ泣きするから本来なら同ツアー3回くらい観に行かないと細部までは把握できないんだけど。


そして、真空地帯から半年。

迎えた2018年11月25日。


前置きで既に長くなってしまった。

曖昧な記憶が更に混沌としてくる前に本編を綴ります。

 


〈本能〉

一曲目が本能だから、友人と一緒にナース服でも着るかって盛り上がってたんだけどそもそも七分袖のナース服ほとんどないしあってもアダルト商品のめっっちゃ丈短いやつだしで私の体型が追っ付かず話が消滅した。

実際一曲目の本能はMummy-Dのラップで始まる鬼攻めバージョンで、ナースがヘロヘロ旗振ってようもんなら服脱いで帰れって怒鳴りたくなるやつ。

もう初っ端から度肝抜かれた。

主役の登場を手を合わせて待ってたら、冠被った林檎さん、ガラス叩き割って登場。

そんなんずるい、命がもたない。

テロテロの18禁ナースコスなんてしなくて良かった。

 


〈流行〉

そのまま流行に突入。

頭に出しといてここで流行が来ないわけがない。

Mummy-Dのスーツはエロいずるい。

ずるいってばさっきから。

 


〈雨傘〉

次は英語詞雨傘。

カラフルな雨が重力に逆らって降り注ぐ、リリックMVのようなバックスクリーンも良かった。

終演後に友人がボソッと提供先が歌うことなくなったしな…って言ってたのさすがに笑った。

 


〈日和姫〉

日和姫はカウントからのイントロがマジで好き。

歌詞も完璧、「いーけー!さーいぜーんせーん!」で手旗ぶっ飛ばしそうになった。

この曲完全にセルフカバー前提で作ったよね?ってくらいに林檎。

セルフカバー出てからはPUFFYのほう聴けなくなった。

PUFFYごめんなさい、カラオケではよくサーキットの女歌ってるから許して。

 


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ここで本公演のタイトル「不惑の余裕」

ロゴのグラフィックも、それに合わせた映像も、これしかないなって感じ。

全てのアイデアが最高値で結してた。

タイトルバックで感動できんのやばい。

児玉さんは天才マジの天才。

 


APPLE

そしてTOWA TEIとのAPPLE

これがもうめちゃくちゃに好きで、それを聴けたのが最高すぎた。

好きな人と好きな人のコラボレーションってそんなん好きでしかない。

これ、転換BGMとかじゃなくちゃんと歌として聴けたのが嬉しい。

発売時にテイさんがインタビューで、アダムの「ダ」の濁り方を林檎さんが凄く研究してくれたって仰ってて、音源を聴く度にこの上なく綺麗に濁される音に感激しまくってた。

ここまで来ても努力を惜しまん林檎さんの姿勢。

アダムのとこだけ何度も聴いてると最早アダムの「ダ」の音はわたしの知ってる「ダ」の音じゃなくなってきて、余りにも美しすぎる「ダ」がゲシュタルト崩壊するレベルだった。

とまあこんだけ好きな曲やってくれたらどんだけ構えてても泣きます。

歌としても最高だったけどタイトルバック引っ張って作られた映像がこれまた至高。

ポップで繊細で、なんだろう、心のちょうどギリギリのところをツ~ってなぞられてくような映像だった。

そしてここでBambiちゃんとAiさん?(わかってるけど隣がAyaさんじゃないのがしんど過ぎて記憶がゴミ)が出てきて!!?!?ってなった。

Bambiちゃん、もう踊ってくれないと思ってた。

新相方さんとの息もぴったりで、あぁまたこのダンスを見られるのかって、もうなんも言えん。

泣いてるけど見なきゃこれだけは目に焼き付けなきゃって必死こいて涙拭いた。

APPLE一曲だけで論文書けそう。

 


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ここまでは全曲詳細書くつもりでいたけどわたしの記憶のキャパはAPPLEで完全にオーバーしてしまっていたようなのであとはもうさらっと、特別に印象的だったやつだけ本気で書きます。

 


〈MA CHERIE〉

唯一ちゃんと聴いたことない曲。

CMのタイアップかな、完全体聴けて良かった。

 


〈積木遊び〉

クイクイッ!パフパフ!シャッキーン!

の振り付けなかったな~

遠くて見えなかっただけかな~

やりたかったな~残念~

 


〈個人授業〉

セトリみた時に、この曲どうアレンジされんだろって期待してた。

本家はハイトーンの濃い~歌唱だけど、アレンジはワンコーラスで次曲に高速パス飛ばすような疾走感があった。

 


どん底まで〉

ここ最近私生活がまさにこの曲だったので、恐らくこの一ヶ月でどん底までを再生した回数が一番多い人間はこの私。

林檎さんが歌詞にBPMというワードを使うのがすごく好き。

発音した時の舌触り、語感がいい。

これは勝手な深読みだけど、BPMって言葉に他人に自分の人生左右されてたまるかっていう強い意志を感じる。

だから事変のドーパミント!とこの曲は格別。

自分の靴下のブランド名にもこっからとったBPMが入ってる。

音源よりもBPM上げたアレンジで、歌詞とは裏腹一瞬たりとも立ち止まらなかった。

どうしたらいいの?とか言いながら駆け抜けてった。

 


〈神様仏様〉

おい~!!!誕生日だぞ~!!!

向井秀徳も来てくれよ~!!!

とにかく歌詞がずるい、この曲は。

そのまんま持ってくんだもん、自問自答。

ダンスがはちゃめちゃかっこよかった。

遠くて細かい動きを拾えなかったのが悔やまれる。

 


〈化粧直し〉

ここで事変の化粧直しっていうのが私泣かせ。

どうしても事変のツアーに行きたかったけど、解散が故に行く機会を永遠に失った私へのプレゼント。

歌ってなくてもいい、インストで充分。

転換終わるかなって頃にナレーションが入ってね、これが林檎様の御息女のお声。

尊い、尊すぎて爆泣きした。

大丈夫、ここにいる全員貴女のお母様のことを心から愛しているし、ずっと付いて行くから安心して。

という変なオバ精神が勃興してしまった。

林檎博'08での御子息のナレーションシーンを何度繰り返し見たことか……

お兄ちゃん17歳になったんだね……

時の流れ……

 


カーネーション

〈ありきたりな女〉

この二曲は相変わらずめっちゃ母のやつ。

私まだこの二曲に入り込めたことがない。

でもこれから先自分が母になった時に、この二曲に心から感動できる瞬間が来るのかもしれないって考えたら凄いよね。

いやもう何度美味しいの?一生聴くじゃんそんなん。

カーネーションのスクリーン映像良かったな。

曲のタイトルに引っ張られないこういう演出も好き。

海底に静かなハープと美声が響いてた。

 


〈いろはにほへと〉

いろはにほへとにカラーサンプルモチーフの映像っていうシンプルでわかりやすい演出だった。

命は無色透明~でそれまでカラフルだった視界がブラックアウトしたのも良かった。

どんな思考回路で作ってんだ?

どの感性を持ってすればその映像に辿り着けるんだ?

みたいな天才感つよすぎる絵が多いけど、こういうシンプルなもん見ると安心する。

基礎こそ全て、何事も土台が肝心、天才は1%の才能と99%の努力、ローマは一日にして成らず。

ありがとう児玉さん、勉強になります。

 

 


〈歌舞伎町の女王〉

あ~!!!

バックスクリーンの話ばっかですまん!!!

でもごめんほんと完璧すぎた!!!

歴代ジャケ写の散りばめられた大遊戯場歌舞伎町パロ!!!

遊び心!!!好きです!!!

「今夜か~るぁはこ~の街で~」は何億回聞いても痺れる。

 


〈人生は夢だらけ〉

前回も聴けたので二度目。

カラオケで歌いすぎててこれ最早自分の曲なんじゃないかと錯覚し始めている。

私の精神、このあたりから徐々に立て直されて行く。

 


〈東京は夜の七時〉

「06:59」はずるい。

ストップウォッチを出されると全員が無条件で興奮するのわかっててやってる。

能動的三分間や真空地帯の開演前カウントダウンが甦る。

曲が始まり今度はパラの東京プレゼンが甦る。

しかも出てきた浮さん、いや今日誰のステージ?ってくらいラフにかましよった。

 


〈長く短い祭〉

前曲で浮さん出て来た瞬間から焦らされてたんだよね。

セトリの策にしてやられる。

浮さんがおもむろに手旗持つから、それサビで振ると思うじゃん?全然振らん。

下の方でリズムとか関係なしにひらひらさせとった、可愛い。

 


〈旬〉

こちらも好きな曲~!!!!

死ぬまでにライブで聴きたい10の林檎にランクインしていた!!!!

旬を聴けたからあと残り7曲コンプしたら死ねる!!!!

相手を敬って信じて自分を確かに持って、生きてるうちはずっと旬だから生きていこうって、歌詞が強くて好き。

少ない言葉で抽象的になりすぎない、言葉選びの妙が林檎さんの真骨頂だなと思う。

 


恋の呪文はスキトキメキトキス

ちちんぷいぷい

曲の繋ぎはこの二曲間がベスト、華麗な転換すぎた。

ちちんぷいぷいはアウトロが鳴り止む最後の最後まで手旗振り回した。

席200レベルだったからアリーナもサイドの席ま見渡せたんだけど、会場全体の手旗の振りが完璧に揃ってて美しすぎた。

Bambiちゃんたちが先導してくれてたから右左混同することもなく完璧の中の完璧。

Blu-ray出たら300回くらい観たい。

こんときかな?衣装がめちゃくちゃ可愛くて、のちに調べたらGUCCIの18AWだった。

同じの着たい。

 


〈目抜き通り〉

遠いからね、映ったトータスさんのシルエットに絶叫してしまってね、来たかと思った。

かなちゃんと絶叫してたらなんかその場を全然動かないし、スクリーンよくみたらトータスさんセピア色だし……

来ないんかい!!!って笑っちゃった。

いやでも映像ってわかっててもそこにいるみたいだった。

この曲の歌詞がすごく好きで、感動よりももっとシンプルな精神への突き刺さりで泣いてしまった。

「つらい仕事にご褒美のないときも

   惚れた人が選んでくれないときも

   不幸だった訳がわかっている今は

   損しただなんてまるでおもわない」

歌詞並べた時に両サイド揃うのも良い。

アルバム収録曲のタイトルが対称的になってたり、そういう細かいところでも美を表現していらっしゃる。

私生活ではもっと気抜いててほしい。

 


〈獣ゆく細道〉

さっきトータスさん映像だったから疑心暗鬼になっちゃって、みやじも映像かと思った。

したらさっきよりシルエットが動きまくるしなんなら林檎さんの周りぐるぐる回り出すし先のMステでの記憶も相まって爆笑してしまった。

Mステでこんな曲じゃないんだけど~!って言ってた林檎さんの気持ちがわかった。

会場全体めっちゃ笑ってた。

フジでエレカシ蹴っちゃったから、今回みやじの生歌初めて聴いたんだけどこの人52歳だと思ったらえげつない声量だな……

みやじと一緒に歌ってる林檎さんは何故かすごく人間味があって歌いながら笑顔もあって、改めて本当に素敵な一曲だった。

みやじありがとう……

 


〈ジユーダム〉

本編ラストにこの曲持ってくるのはずるい。

全人類がほわほわハッピーになってしまう。

事変の透明人間と同じような効能、麻薬に近い。

少女のように歌われるとにやけるしかない。

全身の筋肉が弛緩しきってるところに「しってーん!りきてんっ!さっよーてーん!ガッテン!」ってガッテンのビジュアルが放り込まれて笑い止まらなかった。

これは児玉さんがわるい。

作ってる時楽しかっただろうな。

最高にハッピーな気持ちで本編を終える。

人生まあ生きてりゃ色々あるけど

今日まで生きてて良かったね~ホント!

 


ENC

〈悲しみの果て〉

もうこのタイトルに驚きを隠せないでしょう、そうでしょう。

アンコールで林檎さんが出てきて、誕生日だし特別にお呼びしましょうかってもっかいみやじが呼ばれてね。

あの人めっちゃ喋んの、つられて林檎さんが笑うの、なんだこの愛に溢れた空間……

MCの中で林檎さんが「誕生日特需なので一曲やってもらいましょう」と仰り、そしたらみやじが「悲しみの果てというのを」と……

ウソじゃん……

セトリ厨の私、予想外で思考停止、ここにはいはいが来るはずでは……

口あんぐりで固まっちゃってあんまり細部覚えてないのが悔しい。

林檎さんの悲しみの果て初めて聴いたな。

沁みすぎて心も頬もジュワジュワ。

 


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歌い終わってみやじがはけて林檎さんが再びステージに。

放心状態、ここからはいはいと夢のあとだなと気を持ち直して構えてたら、スクリーンにはゲーム画面のBONUS STAGEの文字。

セトリに飽き足らずここまで全ての公演ゲストまで把握してた私、前日のたまアリ2日目でのレキシ登場が頭を過る。

いや~でも2日連続はないよな~ないない

って期待しすぎないように努めていたら……

なんと!!!池ちゃんが!!!ステージ下から!!!

 


〈キラキラ武士〉

もう楽しくってさ~!!!Deyonna様~!!!

ちちんぷいぷいばりに振り回される旗……

誕生日特需が過ぎる……

いいな、曲終わった後も林檎さんと池ちゃんずっと喋ってた。

これもまたにやけちゃうな。

「密書インポッシブルと隠れキリシタンゴっていうタイトル案出してるのに全然作ってくれない!」ってゴネてる林檎さんが可愛かった。

 


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ラストのMC、過去のライブ映像を観ても前回行ったライブでも殆どお話しされなかったけど今回はたくさん欲しい言葉をくださった。

椎名林檎としてのスタンスとか、ファンへの愛とか、そういうの。

椎名林檎はアーティストとして、個人とは別離した一個体なんだなと実感した。

そこが好き、そこも好き。

個人としての生活を家族と共に守りながら、常に最前線の椎名林檎で在り続けてる。

精神構造が余りにも高度に発達しすぎている。

私なんかのゴミケラメンタルじゃ大成できないな、精進します。

 


〈夢のあと〉

最後が夢のあとなの、最後の最後にこれ。

どんだけわかってても無理。

これも事変に縁のなかった私へのご褒美。

「ただ同じときに遇えた幸運を繋ぎたいだけ」

林檎さんの歌詞はいつも漢字の持つ意味を的確に当てはめてくるからすごい。

会うと逢うと遭うと遇うじゃ全然違う。

歌詞を見たときに曲のイメージがぶわって広がる。

私が分かると解ると判るを使い分けたがるのは林檎さんの影響だろうな。

わかるの分類がなってないっつって昔付き合ってた人に文句言ったらそういうとこが嫌いって言われたけど。

とにかくラストがこの曲でよかった。

 


END

〈丸の内サディスティック〉

映画のように丁寧なスタッフロールが出るのが好き。

たくさんの人の手で作り上げたんだなって全演者全スタッフに感謝の意を込めて頭下げて回りたくなる。

林檎さんとメインダンサーのビジュアル可愛かった。

キレッキレのお坊さんも可愛かった。

MIKIKOせんせーチラ写りしたのも可愛かった。

ネコさんの猫の手もかわいかった。

 


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所感、思い残すところなし。

あ、でも今回アンコールではいはい聴けなかったから死ぬまでにライブで聴きたい10の林檎がひとつお預けになった。

 


私如きの記憶なので記憶違いも多々あるでしょう。

同公演に参列された方、誤りがあればご教示下さい。

 


椎名林檎様のいる時代に生を受けて良かったな。

デビュー20周年、生誕40周年本当におめでとうございます。

四十にして惑わず、正に其れを体現された貴女は紛うことなき日本の誇りです。

 


沢山貰った、生きよう。

 


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死ぬまでにライブで聴きたい10の林檎

‎meの「豁サ縺ャ縺セ縺ァ縺ォ繝ゥ繧、繝悶〒閨エ縺阪◆縺?0縺ョ譫玲ェ」をApple Musicで

 


以上。